柴一平=柴 薬師寺綾=薬 町田妙子=町 坂本=坂
■TSURA再演に対するそれぞれの感想
坂:再演にたいしての皆さんの感想をお聞かせください。
町:一回目のシアタートラムでの初演の時から、北海道公演も含め再演をするっていうのは決まっていたので、一回の本番で終わらないという感覚は初演の時から感じていました。
その後北海道公演が終わって、スペインに向けてリハーサルが再開した時は、新たな気持ちとやり直せるから嬉しいみたいな感覚はありました。
薬:再演って言ってるけど、中身結構作り直してるから。
坂:じゃあ、毎回結構変わっている感じですか?
薬:北海道に持って行った時はあまり変わってなかったけど、今回のスペイン公演に向けてはガラッと中身が変わってるので、あんまり再演っていう感じは少ないかな。
柴:そうだね、ネタとテーマがあるだけで、結構“また新しい作品”くらい。別バージョンだよね。(笑)
薬:さすが平原さんだな、みたいな。(笑)
柴:当然変えますよね、みたいな。
■TSURA再演に向けての稽古で前回と違う点
柴:なので違う部分しかない。(笑)
坂:なるほど。(笑)
町:この前話したのは、一番大きいのは多分播磨さんがいるかいないかというか。
前回は播磨さんの美術家としてのテーマだったり、“面(ツラ)”っていうものにたいする考えに重きを置いていたっていうのが慎さんの中であるのか、慎さんが試していることとかが解らなかったり、作品の流れ自体も把握し辛くて。でも、今回は慎さんが作品を作るテンションでこう、シーンの流れを作ったり試したりしているので。そういう意味では私は今の方がやりやすいですね。
播磨さんのコンセプトや、作品はものすごく好きなんですが、作品がそこを説明しようとすると上手くいかないのかもしれないですね。
今回は、そこをフレキシブルに捉えて色々試せているので、作品を作るには健全なのかもしれません。
坂:前回はモチーフとか、播磨さんがいて、そのイメージを膨らませていった感じなんですか?
薬:作り始める前に、播磨さんと慎さんのやりとりがあって、会話のセッションが行われていて、それをもとにして、お互いにイメージを膨らませいていって、そこから作品がスタートしたから、そっちの方がもともと大きくって。最初は何かを形どるものとか、中身とか・・・そういうのがテーマだったからね。そこから変化してテーマの在り方みたいなのがちょっと変わってきてる。
坂:なるほど・・・