帰国後の流

スペインから帰国し、引っ越しをすませ、新たな生活の準備を淡々と行う。
帰国後初の舞台であるコンドルズの本番初日を終えた時に、これから始まる期待と何も変化せずに
相変わらずダンサーという生業である事に安心感があった。

8月10日今日は札幌に来ている。
なんだか恥ずかしい話しだが今回は振付家養成講座という名の企画に呼ばれて講師として来ている。
人に教えられる程何か知ってるか、キャリアがあるかと言えばまだまだだが、それでも主催の森嶋君
、北海道文化財団の方が選んで預けてくださったこの機会を大切にしたいと考えている。

毎日がなんとも矢継ぎ早に過ぎてく。振付け、講師、ダンサーあらゆるポジションを行ったり来たり
しながら。
すべて踊りという枠でくくられるこの時間は自分がスペインで欲しいと思っていた環境で、本当に充実
していると実感するありがたい。そのただ中に居るとダンスとはそれ自体が社会性に満ちたものだと改
めて思う。それはいくら個人的に頑張っていても駄目で必要とする人間の下を訪れ、その前に立ち、
時に踊り、時に話し、時に振付けをする。
それが次の事柄を生む人間関係の連鎖に基づくものだと実感する。名前の知っている人が日本中にどん
どん増えてくのが嬉しい。

最近地方の人間と一緒にやるのに興味を持ってかれてる。
だって、彼らの持つ独自の身体性とそこから逸脱したくもできない呪縛の様な日常の鎖。
その間で垣間見える葛藤がドラマティックに見える事があるからである。

来年あたり札幌を皮切りに知り合いの多い新潟、福岡あたりで何か事を起こしたい。
目標は全国。
僕はチャリティも出来ないし、大きな寄付もできないがダンスを通し人と人を繋ぐ事は何かできる予感
がある。

それに流れを感じる。

こないだツイッターで早速静岡に素晴らしいダンサーがいるそうだという情報を耳にしたり、札幌の仲間
とまた北海道で熱い催しをやろうという話しがでたり、種がそこら中に落ちている。
9月には広島、12月には新潟にも行く。
楽しみだ。

こんな流れが待っていたであろう事はスペインでは予想も出来なかった。勿論行く前にも。
それを考えると全てが連なり続いていると思っているし、何事も気づいた時には既に始まっている
なんて思ってしまう。
流れのただ一部にあってゆったりとその流れを我が身に受ける。
軽くも質量のある自分で居たいと思う。沈まぬよう、飛ばされぬよう流れていたい。

平原慎太郎

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