皆様
先日8月6日に世田谷パブリックシアターで行われた「TOYOTAコレオグラフィーアワード(TCA)」にて「次代を担う振付家賞」、「オーディエンス賞」を頂きました。
これは国内においてコンペ形式の賞を得てきてなかった自分にとっての一つの到達点であり、これからの出発点になりうるものであると感じております。
「TCA」には数回応募しているのですが今まで通った事がなく、自分の未熟さを常々痛感しながら、「来年は俺だ」と毎年のように思い、見えない敵と闘っているような、そんな状況が7、8年続いていましたので、今回の授賞は大変嬉しく、その分授賞式には大変見苦しい、聞苦しい声でのスピーチになってしまいました。
冗談の一つも飛ばせず申し訳ない限りです。あ、因みに泣いてません。
また、形式的には僕が頂きましたが、これはスタッフ、これまで応援してくれた方々、そしてアホみたいに毎週稽古に参加してくれる最高の愛すべきダンサー達と頂いた賞です。
僕達が認められた賞だと考えています。
さて、これから。
踊りはやっていくので振付、ダンスの探究はこれまで以上に意識を高く持ちやる訳ですが、今回はカンパニーとしての在り方を認められた側面も感じています。若手の渡辺、内田と一緒に舞台に立てた意味は大きく、今後彼らは最後のTCA世代となりうる可能性があり、大きな声で後の時代に先の時代の事を話せる経験値を得たといえます。彼ら個人の活動が良い波及効果を及ぼすのは想像に難くありません。
このように世代の広がりがある共同体において、自身のダンスに対する価値を社会に浸透させようとする意識、それをカンパニー内で共有し、意見を交換する、それによって各々のスキルを磨くというなんとも理想的な形式を得ている事を確認できました。
今後はもう少し共同体の形を広げ更に更に多数のカンパニーと情報の共有ができればと思う次第です。
具体的な構想はまた今度。
っつうか、まずは来週の芸劇、KAATでの公演に精を出さなければという思いですので。
ゆっくりですが新たな時代を作り上げるべく動きだします。
これからも応援宜しくお願いいたします。
次代を見つめて生きたいと思います。
平原慎太郎
二枚目の写真はMATRON