【HOMO 稽古場レポート】2020.03.01

新型コロナウイルス感染拡大に伴う、OrganWorks新作公演「HOMO」の公演実施に関しましてはこちらをご確認ください。
https://theorganworks.com/2020/02/27/homo0227/



【HOMO 稽古場レポート 2】

「HOMO」に登場する3種類の身体を巡る考察が、クリエイションの期間、常に行われる。

人類をテーマにするとき、私たちは自分自身の話でありながら、時に一個人の姿を捨てなくてはならない。

というのも、踊りにするために人類そのものを広義に捉えると共に、人類をデフォルメし、人類である我々が、人類を演じる必要がある。一個人としての日常の身体にうねりを加えて、ダンスに立ち上げる。

今を生きている身体が、ここまでどのように変化を遂げて来たのか。

ここから、どのように変化するのか。過去と未来をつなぐ今の人間は、進化しているのか、退化しているのか。

過去、今、未来を踊りがつなぐとしたら。人類が踊りを生み出したのか、踊りが人類をあらしめているのか。


過去の出来事のリサーチと、未来への仮定から、身体動作に還元できる事柄を洗い出し、それがダンスになるまでクリエイションを繰り返していく作業。

新たに取り組んだシーンでは、いかにハイレベルな共通認識があるようにダンスができるか。を探った。

ダンスでいうと、所謂ユニゾンと呼ばれる、動きを揃えるダンス。

身体のどの部分を自分以外のダンサーと繋げようとするか、色々試し、議論をする。

ユニゾンを作るには普段のダンス作品の中で、音で合わせるなど方法は様々ある。

普段、同じ振り付けに対して角度やタイミングが揃うように訓練を重ねることが多い。

今作ではユニゾンしている身体ということに加え、「共通認識」や「共通感覚」をどう具現化していくのかをリサーチしていく。

複数人のダンサーが、1つの意識で動いていることをイメージする。

それを見た目も、動きにも個性を持っている我々がすることにより、個々の存在でありながら共同体でしか動かない「種」を表す。

 

作品の中に登場する3つの身体性。

人類が人類に立ち返る。

過去と未来に思いを馳せ、今を浮き彫りにする。

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