「ダンサートリセツ」
ひたすらにメンバーの話を聞く貴重な機会でした。6、7割は想定内の答えだったかな。
『聖獣』再創造中においての意見交換が全員に浸透してリハーサルが進んでいるなと実感。
良かったのは小松や佐藤の発言で、彼ら自身の踊りの方法論を言語化する最初の一歩になったのでは?
ダンサーが踊り以外で言葉を使う(語る)ことに向き不向きや必要の有無などはあるけれど、
自分の表現について考察し言葉で捉え直す作業をすることは、
新たな創作のための武器になると再認識。
もしもOrganWorksのメンバー全員がその武器を使いこなせるなら、
将来的にキテル奴らになるのではないかと(笑)。
ウチはダンス作品の創造だけでなく、ダンスを用いて人と人との関りを厚くし、
世の中をより面白くしたいと思う人間が集まる場所だという確信が、このトリセツを経て強まりました。
作品ごとにメンバーが変わる、プロデュース・ユニット形式は難しいかな。
ただ、内側の変化の為に外の風は必要ですが。
だから、僕らが武器を磨くためには、お客様という立会人がいる場所が必要。
そのお客様の意味は二つあって、ひとつは別ジャンルや同ジャンルでも
僕らに無いエッセンスや見識を持って接してくれる方。
これは一種のお客様で我々のインプットに欠かせない存在です。
そして、もうひとつは当然劇場で作品を見てくださったり、
こういった企画に参加くださる方々。
今回もご参加いただいた多くの方々、オルケスタの皆さんには心から感謝しています。
これからもOrganWorksのアレコレをご注目のうえ、ご支援のほど宜しくお願い申し上げます。
【作品解説講座=トリセツ】とは。
過去のOrganWorks作品から一作品、
主宰の平原慎太郎とOrganWorksメンバーが映像上映と共に作品の文脈を紐解き、
創作過程 での様子を語り、作品の深淵を覗いていく企画。
普段馴染みのないコンテンポラリーダンスの見方の一旦を提示するものとして、
新たな楽しみ方を模索しようとする試みとして企画されたシリーズ。
2019年6月9日の【トリセツ】は
2017年初演OrganWorksの代表作『聖獣~live with a sun~』。
これまでの【トリセツ】はおもに主宰・平原慎太郎による解説ですすめられたが、
今回は初の試みで”ダンサーが作品に関して語る”『ダンサートリセツ』というスペシャルバージョン。
愛知、広島を経て、今夏、神戸、札幌、
そして世田谷パブリックシアターでの再演を控え新たに誕生する
『聖獣』の骨格の形成をより深めるべく、
ダンサー達が、ダンサー目線で各々が持つ作品に抱くイメージを言葉にしていきます。
『聖獣』とは…
トヨタコレオグラフィーアワード 2016において
「次代を担う振付家賞」「オーディエンス賞」をダブル受賞し、
受賞者公演として2017年金沢21世紀美術館で
プロトタイプ『聖獣紀』の上演を経てシアタートラムで初演された。
以来、時を重ねより深みと身体性を増し、2019年全国で待望の再演。
東京公演 世田谷パブリックシアター >>>
2019年7月19日(金)19:30 20日(土)16:00