スペイン滞在記:活動の尾

随分いろんな事があった3月、4月。
気がつけばそろそろ帰国の準備などをゆるりと始めてしまったりしている。
9ヶ月なんてあっという間だとは思っていたけど、まるで何も無かった様に日本に帰るような
感覚になってしまい、怖くなってカルメンの話しにいつも以上に耳を傾けたりしてしまう。

最近はタティアナとの共同作品の制作、カンパニーのリハーサル、自作ソロと課題が多い。
それに加えてパソコンに向かい次作の構想も練ったりしている。
いろいろな人間とパソコンを使ってコミュニケーションを計る。
不思議な時代だ。ある事が当たり前でやれる事が前提で社会がある。

タティアナとの共同作業は新鮮だ。言葉以上に身体のシンクロ、発想のシンクロに神経を尖らす。
直感の連続だが裏打ちされているのはプロとしての期間だな。そして彼女は頭が良い。
日本に呼びたいなと思う。
でも、これはすごく個人的な活動という事に分類されるのだろうな。僕は日本に居るダンサーは
積極的に世界のダンサーやクリエイターと関わる機会を探した方が良いと思ってる。
関わるってのはちゃんと話すという事だったり意見を言い合えるっていう所まで。
ワークショップを受けたり振り付けをもらうだけじゃなんにもならないな。
学生気分のが多いんだ。プロが居ないから。システムが作らせないから。これからの自分への課
題の一つですよ、これは。今後対峙していくべきトピックです。

それにしても友達が3月4月わんさかマドリッドの滞在先に訪れてくれた。
来た人間は旅半ばの奴が大半。皆良い顔。お土産もそれぞれがそれぞれの持ち味。
そして旅先という事もあって話しも本当に楽しい。
北海道からトモ君というダンサーというか心地よい人間が来た夜。
あの日も良かった。あまり面と向かってしっかり話しをした事が無かったがちょくちょく顔は
合わせていたんだけどね。実際あの夜は話しだすとスルスル時間が解けていった。
そういうもんなんだよね。なんだかんだ身構えてしまっては次にいけなくて、逆に自分の本心
さらっと出した方がスムーズな場合も多い。
早く北海道に帰りたいなと感じた。まだまだ旅の途中なんです。待っててください。

後輩も何人か来た。
苑子っていう前回公演に出てくれたダンサーが来た日、ストレートな光の直進にも似た言葉が
自分に突き刺さるように飛んで来た。あの生命力も忘れない。
彼女はどこに居ても大丈夫なんだろうな〜と思った。いやぁ素敵な女性だ。
上村苑子っていうダンサーです。名前目にしたら見てやってください。損は無いです。
そして渡辺絵理ね。彼女も今崖から一歩飛ぼうとしていた。良い顔してた。
徐々に彼女も彼女の人生を始める事を決心していた。これからです、これから。
そしてアキヨシ。今ブリュッセルで勉強中なはずだけど10日間旅に出てるとかで一日だけささっと
来てくれた。
アキヨシは行け。まだまだ行ける。まだ何処にも到達していない。何も知らない。
でもそれはここ何ヶ月かで解ったはずだ。きっといつの間にか身に付いてる自分に気づく。
だから行けよ。今はガンガン。

ああ、旅はいいね。何もかもがなくなる。知らない土地ってよく言うけど土地も僕の事を知らない。
その中で人と対峙する。土地が知らない者同士。裸になれる。身構えてたら土地に弾かれる。
よそ者を受け入れる人、拒む人。その中での一握の人とすれ違う時間。貴重だなぁ。
その終点が近づくと思うとなんだか寂しい。

そんなマドリッドの夜。

2 thoughts on “スペイン滞在記:活動の尾

  1. ruu

    月日の経つのはほんと早いですね。
    帰国後の公演どこかで観にいきたいと思ってます。
    スペインでの残りの日々。
    しっかり、ゆっくり、深く、深呼吸を。

    1. Shin Post author

      ruuさん
      ありがとうございます。最近は時間の早さと重みが日々を新鮮にしてくれてます。
      今帰国後の活動の企画を丹念に練っています。是非見て頂きたいです。

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